Q12. 経営業務の管理責任者の条件
「経営業務の管理責任者」(通称:経管)とは、営業取引上で責任を有する地位にある者で、建設業の経営業務について総合的に管理した経験を持ち、許可業種で5年以上の経験が有する者です。建設業の許可を受けるには、経営業務の管理責任者を主たる営業所に常駐させていなければなりません。
経営業務の管理責任者の要件では、建設業の経営業務全般で一定の経験を積んだ者が最低一人は必要ということです。許可を受けようとする者が法人である場合には常勤の役員のうちの1人が、個人である場合には本人または支配人のうちの1人が、下記の1から4のいずれかに該当することが必要です。
経営業務の管理責任者等の設置(建設業法施行規則第7条第1号)
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建設業に関し、5年以上経営業務の管理責任者としての経験を有する者であること。 (例:取締役・事業主) | 建設業に関し、5年以上経営業務の管理責任者に準ずる地位にある者(経営業務を執行する権限の委任を受けた者に限る。)として経営業務を管理した経験を有する者であること。 (例:取締役・事業主) | 建設業に関し、6年以上経営業務の管理責任者に準ずる地位にある者として経営業務の管理責任者を補佐する業務に従事した経験を有する者であること。 (例:取締直下の工事部長・個人事業主直下の番頭さん) |
※令和2年10月の法改正により、建設業のどの業種の経験でも、経営経験が5年あれば経管の要件を満たすことに変わりました。 |
4-1 | 4-2 |
建設業に関し、2年以上役員等としての経験を有し、かつ、5年以上役員等又は役員等に次ぐ職制上の地位にある者(財務管理、労務管理又は業務運営の業務を担当するものに限る。)としての経験を有する者 に加えて、 常勤役員等を直接に補佐する者として、当該建設業者又は建設業を営む者において「財務管理の業務経験」、「労務管理の業務経験」、「運営業務の業務経験」について、5年以上の経験を有する者をそれぞれ置く(一人が複数の経験を兼ねることが可能)ものであること | 5年以上役員等としての経験を有し、かつ、建設業に関し、2年以上役員等としての経験を有する者 に加えて、 常勤役員等を直接に補佐する者として、当該建設業者又は建設業を営む者において「財務管理の業務経験」、「労務管理の業務経験」、「運営業務の業務経験」について、5年以上の経験を有する者をそれぞれ置く(一人が複数の経験を兼ねることが可能)ものであること |
*(参考)ここでいう法人の役員とは、次の者をいいます。 ・株式会社又は有限会社の取締役 ・指名委員会等設置会社の執行役 ・持分会社の業務を執行する社員 ・法人格のある各種の組合等の理事 |
【経営業務の管理責任者】の経験とは
業務を執行する社員、取締役、執行役もしくは法人格のある各種の理事など、個人事業主、登記している支配人、支店長・営業所長の地位にあって経営業務を総合的に執行した経験を指す。
単なる連絡所の長、工事の施工に関する事務所の長のような経験は該当しない
建設業の経管における総合的な業務とは
・資金の調達
・資材の購入
・技術者や作業員の配置
・下請け業者の選定及び契約の締結
・迅速適切な施工管理
・労災防止
・近隣対策 など
適切な社会保険への加入を許可要件とする
健康保険 | 厚生年金保険 | 雇用保険 |
適用事業所に該当する全ての営業所について、その旨を届け出ること | 適用事業の事業所に該当する全ての営業所について、その旨を届けていること | |
※許可要件としては適用事業所に該当する全ての事業所において、また適用事業に該当する全ての適用事業についてその旨を届けていることを要件とし、労働者ごとの加入までは要件としていないこととする |