JCIPを使った申請手続き
先日、静岡県の建設業許可のご依頼を受け、初めてJCIPを使った手続きを行いました。
「JCIP」とは、建設業許可・経営事項電子申請システムのことで、全国の建設業許可・経営事項審査の申請・届出をインターネットで行うシステムのことです。
静岡県の建設業許可は、新規申請はもちろん変更届でも郵送受付は認められず、窓口持参かJCIPによる電子申請のみとなっています。
電子申請も届出の提出期限が厳しく、期限を過ぎたものは受付不可と案内されてしまいます。東京に事務所を置く弊社としては、静岡県庁へ行く時間が省けますので、何としてもJCIPで届出をしたいという思いでした。
JCIP手続き完了まで
今回の申請内容は、役員の変更届でしたので、タイムリミットは30日以内。電子申請の場合、バックヤード連携で謄本の添付は不要ですが、登記変更が完了していることが大前提となりますので、お客さまにはその旨を伝え、急ぎお願いしておりました。
ところが提出期限までに登記が完了していなかったため、連絡事項欄に登記申請中である旨を明記し届出を提出することにしました。
木曜日の午後一番で電子申請し、月曜日の午前中には、静岡県庁から訂正対応の連絡が入りました。提出書類の追加の指導を受け、本来は添付不要な謄本を提出するようにとの内容でした。
後日、変更後の謄本を添付し再度届出を済ませ、JCIPを使った初めての手続きが無事完了しました。
まずはgBizIDプライムの取得を
電子申請自体、運用がはじまったばかりで未だ試験的な部分も多いようで、今回は登記手続き中でも受付をして貰えましたが、自治体によっては運用方法や電子申請の普及状況も異なりますので、その都度確認が必要です。
今回の手続きでは、まずお客様に、「GビズID」のgBizIDプライムアカウントの取得と、その後にシステム上で当事務所へ委任をしていただくという2段階の行程が必要でした。
建設業許可のお客さまで、社内でスムーズに電子申請を導入させていくには、事前にgBiz IDプライムを取得していただくことが肝要です。
事務担当の職員がいる会社様であれば、さほど問題ではありませんが、普段は現場に出ている社長様が多い中小企業にとっては、少々手間がかかるという懸念もあります。
しかし、I D取得や委任などの事前準備を済ませておけば、やはり電子申請は非常に便利です。これまで時間がかかっていた届出書のコピーや郵送の手間などが省けるのが利点です。
当事務所では、JCIPによる電子申請も対応しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
JCIPのメリット
JCIPのメリット4つ
1. 会社や自宅のパソコンから、インターネットで届出書類を作成し申請できる
2. 法務局(登記事項証明書)、国税庁(納税証明書など)等のデータ連携により、該当書類の取得や添付が不要
3. 外部アプリで作成したデータの取り込みや、前回の申請データを利用した申請書類作成が可能
4. JCIPによるエラーチェック機能や自動計算が行われ、申請書類の作成誤り防止
JICP・GビズIDとは
【JICP(建設業許可・経営事項電子申請システム)とは】
JCIP(ジェイシップ)とは全国の建設業許可・経営事項審査の申請・届出をインターネットで行うシステムのことです。
国土交通省が、建設業の働き方改革推進の一環として、事務負担の軽減や各関係省庁とのバックヤード連携による添付書類削減を行い、利用者の利便性を考慮して構築を進めています。令和5年1月より受付を開始しており、令和6年3月現在で大阪府、兵庫県、福岡県を除く行政庁にて電子申請受付が可能になっています。
JCIPの利用には、まず「GビズID」による認証が必要になります。申請者は、このGビズIDの法人代表者もしくは個人事業主の位置づけであるの「gBizIDプライムアカウント」の所持が必須となります。
また申請手数料は「Pay-easy」による電子納付を利用します(他に、収入印紙を台紙に貼り付け郵送する方法、各都道府県独自の納付方法異なります)。
【GビズIDとは】
デジタル庁が提供している、一つのIDで複数の行政サービスにアクセスできる共通認証システムです。
GビズI Dを取得すると、これまで補助金申請や社会保険手続き、各種許可申請など、複数管理していたアカウントも、一つのI Dとパスワードでログインが可能になります。
I D発行時に一度だけ代表者が身元確認を行えば、その後の本人確認書類の提出が不要です。
アカウントには、「gBizIDプライム」「gBizIDメンバー」「gBizIDエントリー」の3種類があり、JCIPの操作は、「gBizIDプライム」と「gBizIDメンバー」で行う。
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