新卒内定者向け研修~自分の強みを知るためのチームビルディング研修~
研修先:有限会社 川内鉄工工業 様
参加者:経営者・従業員・新卒内定者・第二新卒ほか 計8名
【研修ニーズ】
今回は、創業47年の有限会社川内鉄工工業様(以下、「川内鉄工さん」)で実施した、新卒内定者向けチームビルディング研修の事例をご紹介します。
川内鉄工さんは、建設業を祖業としながら、「わかったグループ」でデイサービスや治療院といったヘルスケア事業も展開されています。「全従業員が調和をもって幸せを追求し、地域社会に貢献する」という経営理念のもと、地域に根ざした貢献を実践されている企業です。
当初のご相談は、今年度から新卒採用活動を始めたところなので、新卒内定者向けに、「マナー研修&チームワーク研修」を内定式で行って欲しいというものでした。
当社からは、「学生と社会人の違い」が分かり、自分の強みを活かして組織に貢献してもらう方法、そして、「大人の自己紹介シート」をみんなで共有することでチームワークではなくチームビルディングが実践できる内容の研修はどうですか?と提案したところ、川内鉄工の和田社長から、「大人の自己紹介シートって面白いですね!その内容でぜひお願いします!」との快諾をいただき、内定式の他にも追加研修のご依頼もいただき、今回の研修を担当させていただきました!
【楽しい!から始まる研修コンテンツ】
当日は、川内鉄工さんの入社式から参加したことで、経営理念の唱和や模擬朝礼を体験し、当社にとっても参考となる機会が得られました。
そして、内定式後の少し緊張感の残る雰囲気の中で研修をスタートしたのですが、体験型ワークや仮想ビジネス体験ゲームを中心に、楽しみながら学べる構成としていたことで、笑顔があふれる研修になったとフィードバックをいただきました。
研修の概要は次の通りです。
1. ワーク「偏愛マップ」
自分の「偏愛(=大好きでたまらないもの。こだわり、推し)」をA3一枚の用紙に書き、参加者全員が書いた内容を発表する自己紹介ワークです。各自が好きなものを共有することで、その人の人柄や価値観が伝わり、相互理解を深めるのに適したワークとなります。
2. ゲーム「チームビルディング中学校」
仮想ビジネス体験ゲームです。断片的な情報を頼りに、チームで協力して課題解決を目指します。内定者の方には、情報共有や傾聴の重要性を体感しながら、学生と社会人の違いは何か?について、気付きを得てもらえる内容になっています。
3. 講義「SSR理論」
チームビルディングの基本となる「人材力(Strength)」、「組織力(Structure)」、「関係力(Relation)」、その頭文字をとってSSR理論の概略をお伝えしました。チームビルディングとチームワークの違いについて、事前にゲームを体験したことで、よりご理解をいただけたと思います。
4. 講義「効き脳診断」の解説
事前に受診していた「効き脳診断」の結果を基に、自分の強みを活かして組織に貢献する方法などを解説しました。各メンバーの強みや弱み、思考のクセを客観的に知ることで、自分と他者の違いを理解し、コミュニケーションの改善にも役立てることができます。
5.ゲーム「協力パズル」
人数分の用紙があればできる簡単なゲームですが、とても奥が深く、当社では一押しのゲームです。コミュニケーションの本質など、業務、現場にも通じる気づきや学びが多いコンテンツです。シンプルイズベスト!
【担当者の主観的な視点】
ここからは研修のサブとして入った私の視点で少しお話しさせていただきます。
「偏愛マップ」では、現役大学生や第二新卒のいわゆるZ世代の趣味や休日の過ごし方に興味津々という感じで、発表後の質問や会話で会場の雰囲気が和やかな方向に。採用担当者やメンターの方々の発表でも、音楽好きで年間100本もライブハウスに行っているとか、中学生のサッカーコーチをしながら自身もフットサルで汗を流している、といった普段は隠されていた偏愛が明らかとなりました。内定者Aさんと和田社長で、筋トレの方法や重量の話で盛り上がる場面もあり、研修の雰囲気づくりとしては良かったと思います。
休憩後を挟んだ後の「チームビルディング中学校」は、二組のチームに分かれて挑戦。偏愛マップで打ち解けていたこともあり、内定者Aさんや第二新卒のBさんも積極的に意見し、課題解決に向かって努力しているのが印象的でした。
結果として、両チームとも制限時間内に課題をクリアすることができず、講師から「これが仕事だったらどういうことになるのでしょうか?お客様から報酬ってもらえると思いますか?延長してもいいですが、残業するってことなると思いますが、残業したいですか?」とチクリと刺される場面もあり、各自それぞれ思うところがあったのではないでしょうか。
ゲーム後は「効き脳診断」の結果を見ながら、自分の強みを活かしつつ、組織、チームに貢献するにはどうしたらいいのか、組織として成果を出すにどうしたらいいのか、といった解説を聞き、参加者の多くの方が身をもって実感していたようでした。 次回の研修では、「大人の自己紹介シート」を完成させる予定なので、皆さまどのような反応をされるのか、引き続き楽しみです!
【参加者からのご感想】
参加者の方々からいただいた感想の一部をこちらでご紹介します。
<内定者Aさん>
- 自分が働いていくイメージが少しずつできてきました。グループワークを通して、人それぞれの考え方や意見の合わせ方を楽しく学べました。
- 自分の長所だけでなく短所にも目を向け、改善していきたいです。
<第二新卒Bさん>
- チームビルディングによって企業の団結の仕方を学びました。個々の強みや弱みをもとに、現場でより良いサービスを提供するにはどうしたらいいか、深く考えていきたいです。
<社員の方々>
- 組織として様々なタイプの人がバランスよくいることが、チームをうまく機能させる上で大切だと感じました。それぞれの得意分野を活かせる環境が、最終的に組織全体に良い循環を生むのだと学びました。
- なかなか日常生活で自分の強みや弱みを見つめる機会は少ないし、偏愛や自分って何が好きなんだろうと、自分自身に向き合う大切さを学びました。チームビルディングの構成するSSR理論はすごく納得でした!最初のS(人材力)の段階を飛ばさずに組織を作り上げる大切さも学びました。
- 「なんで伝わらないのか?」ではなく、そのスタッフに合った伝え方を探っていきたいです。
<和田社長>
- 楽しそうに取り組む姿を見て「人は楽しい空気の中でこそ成長する」と実感しました。内定者が積極的に発言し、既存社員にいい刺激を与えていたのも印象的で、世代を超えた学びの循環が生まれる場づくりの大切さを感じました。 今後は、若手が意見を出しやすい文化づくりを進めていきたいです。
【まとめ|楽しいは学びを最大化する】
「楽しい」というポジティブな感情は、人の主体性を引き出し、学びを最大化することが可能です。そして、「効き脳診断」のようなツールを使って、チーム内の人間関係やコミュニケーションの改善に役立てることができることも分かっています。
組織の活性化には正しい方法と順番があります。貴社の課題感にあわせたテーマや、仮想体験ゲームのアレンジなど、ニーズに合ったサービスを対応しています。チームビルディング研修に少しでもご興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。







